岸田首相とモディ首相の会談

3月20日、岸田首相がインドを訪問しモディ首相との初めての会談が行われました。

まずはウクライナ情勢についてですが、インド側は公式に発表していませんが、
岸田首相からは、「武力による一方的な現状の変更は、
世界のいずれであっても認められない」との姿勢で両首脳は一致した、と表明しています。
また、両国の共同声明では、ロシアとウクライナという国名は出さなかったものの、
国際法の重要性と武力によらない論争の解決、一方的な現状の変更は認めない、
との姿勢を発表しています。
平和的な解決、暴力的な行為の即時停止、ウクライナへの人道的支援についても
両国で合意したと発表しています。
そして、両国からロシアのプーチン大統領に対し、自由で開かれた国際秩序を
維持するよう、説得を進めることが表明されました。

この声明を見ても、インドはまだ西側諸国の期待ほどの
歩みは見せていませんが、少しずつロシアへの支持姿勢を
弱めてきていることは見てとれます。
インドはロシアに対する経済制裁に参加していませんが、
徐々に舵を切っているようです。

次に、東シナ海、南シナ海における中国活動家による行動について、
国連海洋法条約等、法に則った海上のセキュリティについて、
両国の協調関係を強めることで合意しました。
インドにとっても中国とは、近年幾度と小競り合いが発生しており、
対中国に関しては、はっきりとしたスタンスが出ています。

最後に、経済的な側面ですが、日本からインドへ今後5年間で
420億米ドルの投資を進めると発表されました。
2014年の東京で発表された330億米ドルを大幅に超え、
また、この2014年の発表はおおむね満たされており、
今後も日本からの投資を期待していると発表されました。
日本からはインドの規制緩和と Make in India に貢献する機会の提供への
期待が表明されました。

日本とインドの協調体制も安定的となり、
少しずつながら着実に進んできている、日本からのインドへの投資ですが、
まさに投資のしやすい環境となることを期待しましょう。

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